16冊目、北村薫の「空飛ぶ馬」P42〜P77

wakkey2004-10-28

16冊目、北村薫の「空飛ぶ馬」です。77ページまできました。「第1章 織部の霊」が読み終わりました。
第1章だけの感想を言うと、先生がなんか可哀想です。夢も希望も無いって言ったら変ですが、今までずっと誰にも言わなかった先生の「不思議な体験」が、円紫師匠によって「ミステリーの探偵」のように謎が解明される、訳です。ただ私に言わせれば金田一的な「憶測」の推理に思え、金田一であれば後から証明されるわけですが、それも無い。一つの可能性として、としかいえないと思います。
よく、犯人が分かったほうが悲劇になる、っていう話ってあると思うんですが、この章の先生の「泣き笑い」を思うと、「謎が分かってよかった」というよりは、「謎は謎のままの方が良かった」とか「こんな事を幼い時から疑問に思っていて恥ずかしいなー、立場無いなー」みたいな気がしてしかたがありません。


ふとした日常の疑問をミステリィ的に解決した結果がこういう感じ。うまくいえないけれど、最初の先入観と違って結構残酷な作品なんですね。


たまらないです。良いですね。こういう作品大好きです。この先も楽しみです。