「空飛ぶ馬」P216〜P347(やっと読了)

wakkey2004-11-07

「空飛ぶ馬」残りの第4章と第5章、やっと読み終わりました。



第4章「赤頭巾」の簡単な説明をすると、歯医者に行った主人公が出会った「ほくろさん」から聞いた「夕美子さんの赤頭巾」とは何なのか。と言う話だと思います(説明が難しいので・・・)。
全部読み終わったので言えるのですが、この第4章が一番面白かったです。赤頭巾の謎の解決に関しては、「知らなきゃよかった」感が一番の残酷系です。今回は「私」が被害者ですし。今回の章の最後に「それが結局は推論でしかないということだ。証拠などはありはしない。確認できるようなことではないのだ。」と主人公の「私」が語ってしまう所などは、「やっと私の気持ちがわかったか」と妙な感情がわいてしましいました。
円紫師匠がこの章で語った「知は永遠に情を嫉妬せざるを得ないのでしょうね。」と言う言葉も「名言集」のひとつに入れておきたいと思います。


ちなみに第4章の中で第3章の後日談もありました。



第5章表題作の「空飛ぶ馬」の簡単な説明は、主人公が手伝った「小町さんのお孫さんのクリスマス会」でサンタ役の国雄さんから幼稚園にプレゼントされた「木馬」はなぜ夜だけ無くなっていたのか。と言う話です(すみません、他の人が見たら違うよって言われそう)。
え〜、はっきり言ってつまらなかったです。ひどい話の後だからきっと心温まる話が来るんだろうなーと思っていたらそのとおり。ってまあそれはいいとしても一番何事もおきません(いや、おきてはいるんだが)。最後ちょっとさわやか。
ただ、第4章で円紫師匠の「推理」を「推論」と言った「私」が第5章では師匠の「推理(推論)」で「人間も捨てたものじゃないでしょう」に納得してしまうのはどうかと・・・。「いや第5章も本当かどうかわからないでしょう?」と言いたくなってしまう。
もしかすると、師匠は他の理由を思いついたのに、わざと「私」のために幸せな「推理」を創ったのかもしれません。私の勝手な解釈ですが・・・。


最後に、とにかく主人公に感情移入しにくい。文体がシンプルでストーリーにリズムが生まれにくい。正直、読むの疲れました。



やっと次の作品に行ける・・・